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文献詳細

雑誌文献

臨床外科49巻3号

1994年03月発行

文献概要

特集 肝癌治療の最新ストラテジー 肝切除療法の実際と治療成績

4)尾状葉切除術

著者: 川原田嘉文1 田端正己2

所属機関: 1三重大学医療技術短期大学部 2三重大学医学部第1外科

ページ範囲:P.295 - P.301

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 尾状葉に原発する肝細胞癌や胆管細胞癌,あるいは尾状葉への転移性肝癌の頻度は決して高いものではないが,尾状葉切除は解剖学的位置関係や脈管構築の特異性から,手技的に難しく,特に尾状葉単独切除の場合には,尾状葉の解剖学的特性を熟知して慎重に手術を行うことが大切である.尾状葉は左尾状葉(=Spiegel葉),右尾状葉(=肝部下大静脈部)および尾状葉突起の3部から成っている.また,右尾状葉は最近,CouinaudのSegment IXとして注目されているが,頭側へは中肝静脈と右肝静脈の間を進展し,横隔膜面まで達していることも多く,必ずしもその完全切除にこだわる必要はない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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