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文献詳細

雑誌文献

臨床外科49巻3号

1994年03月発行

文献概要

特集 肝癌治療の最新ストラテジー 肝切除療法の実際と治療成績

5)1区域付加肝切除術

著者: 嶌原康行1 山本成尚1 小林展章1 森本泰介2 山岡義生2 小澤和恵3

所属機関: 1愛媛大学医学部第1外科 2京都大学医学部第2外科 3滋賀医科大学

ページ範囲:P.303 - P.307

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 肝細胞癌は慢性肝障害を合併することが多く,安全性を確保する縮小手術とあくまでも根治性を求める拡大手術とは未だ議論の多いところである.縮小手術における残肝再発の頻度はきわめて高く,外科的治療の限界と思われる.細小肝癌に対しても,担癌区域に隣接する同門脈支配区域を一緒に切除する1区域付加肝切除術は,その適応の制限はあるものの,きわめて高い生存率が得られる.正確な術前肝機能の把握,手術侵襲の軽減の試み,術後管理の工夫によって,より根治性の高い切除を目指すことが肝細胞癌の外科的治療の向上につながるものと思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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