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文献詳細

雑誌文献

臨床外科49巻3号

1994年03月発行

文献概要

特集 肝癌治療の最新ストラテジー

5cm以下の肝細胞癌に対するマイクロ波凝固壊死療法(MCN)について

著者: 才津秀樹1 吉田正1 大堂雅晴1 西尾禎一1 大神延喜1 谷脇智1 奥田康司1 中山和道1 大石喜六1 清松和光2 野中道泰2 吉田晃治2

所属機関: 1久留米大学医学部第2外科 2国立久留米病院外科

ページ範囲:P.309 - P.315

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 肝細胞癌に対するまったく新しい治療法であるマイクロ波凝固壊死療法(MCN)の経緯,さらに適応と方法,アプローチ法,その治療成績について述べた.腫瘍径5cm以下で,肝切除の適応外と判断された肝癌79例の治療成績(累積生存率)は,1年96%,3年72%,5年28%であり,肝切除より条件の悪い症例を対象にしているにしては比較的良好と考えられ,肝切除,TAE,PEITにつぐ第4の治療法として有用と考えられる.特に,3cm以下の小肝癌に対して行っている内視鏡下MCNは,QOLの面において比較にならないほど改善されており,近い将来,小肝癌に対する1つの選択肢として確立される可能性が高いものと予想される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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