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文献詳細

雑誌文献

臨床外科49巻4号

1994年04月発行

特集 内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL)

難治例に対する内視鏡的静脈瘤結紮術

著者: 中井謙之1 岡本英三1 竹内雅春1 中村清昭1 桑原幹雄1 植木孝浩1 朱明義2

所属機関: 1兵庫医科大学第1外科 2大阪第2警察病院外科

ページ範囲:P.427 - P.435

文献概要

 食道静脈瘤に対する内視鏡的静脈瘤結紮術(以下,EVL)がわが国に導入されてまだ2〜3年であるが,安全かつ簡単に施行できるため最近急速に普及してきた.教室では,1992年6月より1993年12月までの間に,59例にEVLを施行した.6か月以上経過例でのRCの再発率は,EVL単独15例で66.7%と高率であるのに対し,内視鏡的静脈瘤硬化療法(以下,EIS)との併用療法15例では20.0%と著明に減少した.EIS難治例とされている巨木型食道静脈瘤,肝癌による門脈本幹腫瘍栓症例,高度の肝機能不良例,門脈—肺静脈吻合を有する食道静脈瘤に対しEVLを試み良好な結果を得られたが,胃腎シャントを有する孤立性胃穹窿部静脈瘤に対してはEVLは無効であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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