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文献詳細

雑誌文献

臨床外科49巻5号

1994年05月発行

特集 術中肝エコーのABC

肝内小病変の鑑別診断のポイント

著者: 川内章裕1 伊藤洋二1 草野満夫1

所属機関: 1昭和大学医学部外科

ページ範囲:P.561 - P.570

文献概要

 術中エコーにおける肝内小病変の鑑別診断上の留意点について述べた.肝内小病変でも腫瘍径が2cm以上の症例は術中エコーにて特徴的所見が得られることが多いが,腫瘍径が2cm以下になると特有な超音波所見がみられず,診断に苦慮することがある.このような症例に対しては,積極的に術中針生検あるいは楔状切除を施行し,迅速組織診断を行うことが望ましく,また,術中生検でもはっきり診断がつかない場合でも,できる限り術中エタノール注入療法を行い,加療に努める必要がある.近年,肝腫瘍の鑑別診断に広くカラードプラが用いられるようになったが,術中に超音波造影剤を使用することにより,高い造影効果が認められたため,今後,肝内小病変の鑑別診断にカラードプラは必須の検査手段になるものと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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