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文献詳細

雑誌文献

臨床外科49巻5号

1994年05月発行

文献概要

綜説—今月の臨床

早期胃癌治療におけるcontroversy—手術的治療と非手術的治療

著者: 小林伸行1 嶋尾仁1 比企能樹1

所属機関: 1北里大学東病院消化器疾患治療センター外科

ページ範囲:P.589 - P.594

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 Ⅰ.はじめに
 現在,消化管領域における非手術的治療としては,食道・胃・大腸の早期癌に対する治療がトピックとなっている.その手段としては,内視鏡的粘膜切除法やレーザーなどの内視鏡下治療に加え,腹腔鏡下の胃癌・大腸癌の局所切除や,胸腔鏡下食道抜去術なども行われるようになってきた.
 腹腔鏡や胸腔鏡下などの体腔鏡下の治療も,やはり全身麻酔を要する手術ではあるが,scopeを使用し,手術に比べ侵襲が少ない,などの点から広義の非手術的治療といえる.しかし,この方法による治療症例は歴史も浅く,手術的治療と比較検討するには,まだ症例数や経過追跡が不十分である.再発や予後などの根治性,安全性などについての検討は,むしろこれからの問題となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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