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特集 静脈系疾患診療の新しい展開
文献概要
上大静脈症候群は,種々の基礎的疾患により上大静脈が狭窄ないし閉塞して発症する一連の臨床症状である.したがって,治療の第一はその原因を除去することである.原因の多くは悪性腫瘍の上大静脈への浸潤であるが,この静脈を切除し血行再建術を行えば治療の根治性が得られ,ひいては延命効果が得られる場合に外科治療の適応となる.手術が最も効果的な治療法であるが,症例によっては補助療法が必須となるケースも存在する.以上のような治療手段は,適応を厳選しながら積極的に実施されてよい方法と考えられる.
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