文献詳細
臨床報告
癌結節および静脈腫瘍栓にまで自然壊死をきたした肝細胞癌の1例
著者: 林俊之1 高崎健2 山本雅一2 清水泰2 羽生富士夫2 武雄康悦3 笠島武3
所属機関: 1中山記念胃腸科病院外科 2東京女子医科大学消化器病センター外科 3東京女子医科大学消化器病センター第2病理
ページ範囲:P.793 - P.797
文献概要
肝細胞癌は壊死を起こしやすい腫瘍といわれており1),TAEなどの治療が施行されていない症例にも自然壊死がしばしば認められる.しかし,壊死率90%以上の高度な自然壊死となるとその報告例は少ない2,3).
今回われわれは,2つの癌結節および肝静脈腫瘍栓まで高度な自然壊死に陥った肝細胞癌の切除例を経験したので,切除標本の組織像および画像診断について若干の考察を加えて報告する.
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