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文献詳細

雑誌文献

臨床外科49巻7号

1994年07月発行

文献概要

特集 腹腔鏡下の腹部救急疾患診療

十二指腸潰瘍穿孔に対する腹腔鏡下手術—大網被覆と腹腔内洗浄

著者: 長島敦1 吉井宏1 奥沢星二郎1 北野光秀1 土居正和1 山本修三1 北島政樹2

所属機関: 1済生会神奈川県病院外科 2慶應義塾大学医学部外科

ページ範囲:P.829 - P.835

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 狭窄のない十二指腸潰瘍穿孔1O例に腹腔鏡下大網被覆術を施行し,良好な手術成績を得た.術前に上部消化管内視鏡検査を行い,十二指腸潰瘍穿孔の診断と狭窄がないことを確認した後,臍下縁より腹腔鏡を挿入,上腹部に3本のトラカールを刺入して手術を行った.大網被覆はGrahamの方法で行い,結紮は結紮鉗子を用いる体外式結紮で行った.次いで,10,000 mlの温生食水で十分に腹腔内洗浄を行い,ドレーンを留置して手術を終了した.術後は経鼻胃管を挿入,H2ブロッカー,抗生剤を投与し,第7病日に内視鏡検査を施行した.現在まで術後合併症はなく,潰瘍再発を認めていない.本法は術後疼痛が軽微で,美容上も優れており,早期離床・早期退院が可能となる優れた術式と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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