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文献詳細

雑誌文献

臨床外科49巻7号

1994年07月発行

臨床研究

メチシリン・セフェム耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)腸炎発症に及ぼす胃液pHの影響—幽門側胃切除症例について

著者: 井上匡美1 竹中博昭1 角村純一1 三木康彰1 永井勲1 田中智之2

所属機関: 1社会保険紀南綜合病院外科 2社会保険紀南綜合病院中央検査部

ページ範囲:P.905 - P.909

文献概要

 はじめに
 消化器外科術後のメチシリン・セフェム耐性黄色ブドウ球菌(以下,MRSA)腸炎は,幽門側胃切除術,胃全摘術,食道癌根治術,膵頭部領域癌根治術などの胃切除を伴う術式に発症しやすいといわれている1-3).その理由として,胃切除後には胃酸分泌能が低下し,残胃もしくは上部消化管内のpHが上昇し,生育したMRSAが鼻腔や咽頭から下部消化管へ侵入しやすくなることが原因ではないかと推測されているが,詳細な検討はなされていない1-5).今回われわれは,幽門側胃切除術後の胃液pHとMRSA腸炎発症との関係を検討し若干の考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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