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文献詳細

雑誌文献

臨床外科49巻8号

1994年08月発行

特集 消化器外科におけるInterventional Radiology(IVR)

胆道狭窄に対するIVR—とくに経皮経肝的アプローチによる胆道バルーン拡張術および金属ステントを用いた胆道内瘻術について

著者: 小川薫1 佐藤信紘1

所属機関: 1順天堂大学医学部消化器内科

ページ範囲:P.955 - P.964

文献概要

 閉塞性黄疸の原因となる胆道狭窄症例に対し,経皮経肝胆道ドレナージ術の手技を応用して,胆道バルーン拡張術ならびに胆道内瘻術を施行した.良性胆道狭窄25例に経皮経肝胆道バルーン拡張術を行った.術後成績は良好で,全例に成功し,胆道狭窄の改善を認めた.拡張時の疼痛以外,重篤な合併症は認めなかった.一方,悪性胆道狭窄162例に経皮経肝胆道内瘻術を行った.162例中135例に従来のポリエチレンステントを使用し,27例に新開発の金属ステントを用い治療成績を比較した.金属ステントは,試みた27例全例に成功した.さらに,術後の家庭復帰率は,胆道外瘻術だけでは7.1%と低いのに比べ,胆道内瘻術を行ったポリエチレンステント群では83%,金属ステント群では96.3%と非常に高く,患者のQOLを向上させることができ,延命効果もあった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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