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文献詳細

雑誌文献

臨床外科49巻8号

1994年08月発行

特集 消化器外科におけるInterventional Radiology(IVR)

食道・胃静脈瘤に対するIVR

著者: 湯浅美紀1 山田龍作1

所属機関: 1和歌山県立医科大学放射線科

ページ範囲:P.967 - P.974

文献概要

 食道・胃静脈瘤に対するIVR治療として,経皮経肝静脈瘤塞栓術(以下,PTO),部分的脾動脈塞栓術(以下,PSE),バルーン下逆行性経静脈的塞栓術(以下,B-RTO),経皮的肝内門脈静脈短絡術(以下,TIPS)を取り上げ概説した.PTOは,静脈瘤破裂出血時の緊急止血に有用であるが,施行後に門脈圧上昇をきたし高率に静脈瘤の再発がみられる.PSEは,血小板数を増加させ,出血傾向を改善するとともに,脾静脈還流量を減少させ,門脈圧の減圧効果がある.B-RTOは,内視鏡的に治療困難な胃穹窿部の静脈瘤に対して効果的な治療法である.TIPSは,食道・胃静脈瘤の成因である門脈圧亢進症を改善することにより,静脈瘤の消退を得ようとする治療法であり,良好な成績が得られている.TIPS,B-RTOは比較的新しい治療法であり,今後さらに臨床応用が拡大するものと期待される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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