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文献詳細

雑誌文献

臨床外科49巻8号

1994年08月発行

文献概要

特集 消化器外科におけるInterventional Radiology(IVR)

腹腔内膿瘍に対するIVR

著者: 田中渉1 豊坂昭弘1 岡本英三1

所属機関: 1兵庫医科大学第1外科

ページ範囲:P.1013 - P.1017

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 腹腔内膿瘍は,外科領域では主要な術後合併症の1つである.術後腹腔内膿瘍は症状が比較的軽微で,ほかの症状にマスクされるためその診断は画像に頼るところが大きい.治療としては,保存的療法あるいは種々のドレナージ法が行われる.ドレナージの方法としては,最近では超音波誘導下による穿刺ドレナージと,X線透視下造影によるドレナージチューブの留置がfirst choiceとして一般的に選択される.開腹ドレナージと比較して侵襲が少なく安全で,成績も良好であり,全身状態の悪い症例に対しても治療を行うことができ,本法が有効な治療法であることは間違いのない事実である.しかし,決してすべての症例に行える治療法ではなく,適応を誤れば重篤な合併症も考えられ,適応外の症例は時期を逸さずに開腹ドレナージを積極的に行うべきであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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