icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科49巻8号

1994年08月発行

文献概要

臨床報告

乳児の急性腹症—Richterヘルニアの1例

著者: 川満富裕1 長島金二1 土屋博之1 大橋忍1 石丸由紀1 根本貴史1

所属機関: 1獨協医科大学越谷病院小児外科

ページ範囲:P.1067 - P.1070

文献購入ページに移動
 はじめに
 急性腹症は,Battleが初めて用いたと思われる用語で1),診断が確定できなくても緊急の開腹手術を必要とする疾患をいう.鼠径ヘルニアの嵌頓は,鼠径部に膨隆や腫瘤があれば見過ごされることはない.しかし,特殊な嵌頓ヘルニアであるRichterヘルニア(以下,本症)では,鼠径部に異常所見を認めないことが少なくない2-4).そのため,本症の診断は容易ではなく,急性腹症として開腹される例が多い.
 本稿では,イレウスの診断で紹介された本症の乳児例を報告し,本症の診断について考察する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?