文献詳細
結核
文献概要
I. 緒言
淋巴腺結核に対しては放射線療法が最も効果的であると云うのは今日では常識である. 既に1902年にアメリカのWilliams等によつて應用せられその後は主として欧洲の学者によつて研究せられたがその効果は80〜90%以上にも及び中には100%と云う様な数値を発表する人もあつた. 之に対して外科的操作によればその効果の率も低く,75%と云い更に降つて25%等が挙げられる而も再発の割合も多く放射線療法の6〜9%に対して13.3〜36.8%と云う様な数字で手術による瘢痕なども残らぬ点から今日では淋巴腺結核と云えば放射線療法と云われる様になつて來たのである.
併しこの様な効果に対して放射線の作用機轉に就いては当時は余り明かではなかつたがその後放射線生物学の知識の進展と,一方に於ては放射線量の單位の確立とによつて種々説明せらるる様になりそれに從つて放射線療法そのものの方式も大分改良せられて今日に及んだのである. 以下順を追つて淋巴腺結核に対する作用機轉を主として放射線生物学の見地から述べて見よう.
淋巴腺結核に対しては放射線療法が最も効果的であると云うのは今日では常識である. 既に1902年にアメリカのWilliams等によつて應用せられその後は主として欧洲の学者によつて研究せられたがその効果は80〜90%以上にも及び中には100%と云う様な数値を発表する人もあつた. 之に対して外科的操作によればその効果の率も低く,75%と云い更に降つて25%等が挙げられる而も再発の割合も多く放射線療法の6〜9%に対して13.3〜36.8%と云う様な数字で手術による瘢痕なども残らぬ点から今日では淋巴腺結核と云えば放射線療法と云われる様になつて來たのである.
併しこの様な効果に対して放射線の作用機轉に就いては当時は余り明かではなかつたがその後放射線生物学の知識の進展と,一方に於ては放射線量の單位の確立とによつて種々説明せらるる様になりそれに從つて放射線療法そのものの方式も大分改良せられて今日に及んだのである. 以下順を追つて淋巴腺結核に対する作用機轉を主として放射線生物学の見地から述べて見よう.
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