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文献詳細

雑誌文献

臨床外科5巻1号

1950年01月発行

結核

外科的腸結核

著者: 福田保1

所属機関: 1東京大學醫學部福田外科

ページ範囲:P.45 - P.47

文献概要

 臨牀外科から腸結核について執筆を求められていたが,本編は最近臨床講義で述べたものに多少筆を加えて御依頼に答えたものである.
 腸結核が外科領域で問題となるのは,主として結核性潰瘍による瘢痕性腸狹窄と廻盲部結核とであつて,單なる潰瘍性腸炎を目あてとして手術を加える場合は少い. これらは自然にも治ることがあるし,最近ではストレプトマイシン療法で効果があげられるばかりでなく,たとえ外科的処置を加えようとしても,結核性潰瘍は往々多発性で広範囲に亘り,たまたま開腹に際してその病巣が比較的小範囲に限局している場合に腸切除が行われるに過ぎない. 瘢痕性腸狹窄や腸閉塞では手術にたよる外はなく,廻盲部や結腸の結核では腫瘤をつくつて狹窄が加わり,自然に治ることは少いので手術的療法が適應している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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