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文献詳細

雑誌文献

臨床外科5巻2号

1950年02月発行

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手術後に於ける白血球像の動搖と血液の結核菌発育阻止作用

著者: 大塚正八郞1

所属機関: 1東京慈惠會醫科大學林内科教室

ページ範囲:P.68 - P.70

文献概要

緒言
 外科的各種疾患に手術操作を加える時は,該患者血液の組成等に多大の変動を齋す事は從来の諸報告に徴して已に明かな事であり,特に白血球核移動に関しての報告は極めて多い. 而して諸報告を綜合すると,最も変動し易いのは中性嗜好球,淋巴球,大單核球,「エ」嗜好球で,手術直後には中性嗜好球は増加,淋巴球は減少,「エ」嗜好球,大單核球は減少消失し,手術後3日以上経過すれば中性嗜如球は減少を開始し,淋巴球は増加,「エ」嗜好球及び大單核球も亦出現増加して,大半は術後率ぬ1週で正常の百分率に戻り,爾後の経過中にては相対性淋巴球増多症を見るという点が大体一致した意見である. 又,手術後に於て経過予後を判定する上には血液像を反覆檢査し,白血球像の変化曲線を作つて動的観察をする事の必要性も強く認められている. 筆者も手術の血液に及ぼす所の諸影響を檢査し. 核移動に就ては大体諸家と一致した結果を認め得たが,更に白血球球像の檢査と併行して同一血液による結核菌の全血液内培養を行い,両者の関係等に就き若干の成績を得たので,その点に関する概要を報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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