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文献詳細

雑誌文献

臨床外科5巻2号

1950年02月発行

文献概要

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穿孔性虫垂炎に於ける直腸排膿術式に就て

著者: 野崎道郞1 大向文子1

所属機関: 1大阪警察病院外科

ページ範囲:P.74 - P.75

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緒言
 化膿性感染に対する閉鎖性療法は開放性療法に比して吸收良好な事は色々の場合に認められた事実である. 最近化学療法の発達に伴いこの療法は一層強調せられる様になつた.
 我々は最近穿孔性虫垂炎に起因する盲腸周囲膿瘍,小骨盤膿瘍並に汎発性腹膜炎に対し虫垂切除術を行うと共に閉鎮性直腸排膿術を試み良結果を得た. 現在一般に行われている廻盲部腹壁外への排膿法は体位の関係上排膿惡く,又創傷感染により難治の瘻孔を貽す等の欠点がある. 本法はこれ等の欠点を完全に補い,閉鎖性療法の優点を兼ねたものである. 勿論膿汁少く充分清拭し得たものは排膿管の必要を認めないが,発病後相当日数を経過したもの,小骨盤腔其他の場所に膿瘍を形成したものは無條件に閉鎖する事は出来ない. かゝる場合に本法を應用すれば單純性虫垂炎の早期手術例にも比すべき短時日に全治せしめる事が出来る.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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