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文献詳細

雑誌文献

臨床外科5巻4号

1950年04月発行

文献概要

今月の小外科・3

若年者に多い骨折

著者: 水町四郞1

所属機関: 1横濱醫科大學整形外科

ページ範囲:P.220 - P.221

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 骨,関節の外傷は骨折,脱臼,捻挫に分けられるが,これを機能的予後から見れば,骨折が最も注意して診療しなくてはならぬものである. 概括的に見ると,若年者並に老年者は骨が脆弱であるので,脱臼を起こすよりも骨折を起こす機会が多い. 勿論,捻挫は屡々認められるが,学童位迄の年齢のものが,外傷を受けてそれが重度なものである場合には,先づ骨折を考えなくてはならない. 事実学齢期前の重篤な外傷として,脱臼は稀有なものである. しかも,若年者は遊戯中又は体錬中に受ける外傷から惹起される骨折は一定の部位のものが多いのも一つの特徴である. 又骨折を完全骨折,軍皮裂骨折,骨膜下骨折とに分けて見ても,骨膜下骨折が他の年齢層に比べて多いことも,一つの特徴である.
 以下,その個々の場合を挙げて,その診療上注意すべきことを記述する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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