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特集 蛋白問題・1
外科領域に於ける蛋白の問題
著者: 福田保1
所属機関: 1東京大學
ページ範囲:P.329 - P.333
文献購入ページに移動 今日外科手術の技術的方面は著しい進歩をとげた. 特に近年になつて,從来ならば敬遠されがちであつた困難な大手術などが,大した不安もなく進んで行われるようになつたことは,ペニシリンの出現や麻醉法の進歩などの外に,ショックと蛋白代謝などの問題が明かにされて来たことによるものと言える. 殊にショックと蛋白代謝とは密接な関係にあるので,出血の多い時間のかかる大手術を行われるようになつた外科領域では,特に蛋白代謝は重要な問題として探りあげねばならない現状である.
これも戰時中に連絡のとだえていた間に進歩した欧米の蛋白に関する問題を,戰後一気に採り入れて発展を見たためでもある. 蛋白の問題は本年の日本外科学会では協同研究の課題として採用され多数の業績を得たように現下の外科領域での興味の中心ともなりつつある.
これも戰時中に連絡のとだえていた間に進歩した欧米の蛋白に関する問題を,戰後一気に採り入れて発展を見たためでもある. 蛋白の問題は本年の日本外科学会では協同研究の課題として採用され多数の業績を得たように現下の外科領域での興味の中心ともなりつつある.
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