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癌の診断
著者: 中川諭1
所属機関: 1北海道大學教授第一内科學教室
ページ範囲:P.441 - P.444
文献購入ページに移動 癌の診断は甚だ古くて而もまた常に新らたな問題である. 蓋し癌は現在の段階では全く致命的疾患であつて,早期診断に基く早期剔出以外は,これを助ける術策がないからである.
癌の診断に対しては,從来二つの方向に向つて研究の歩が進められている. その一つは癌がどの臟器やどの部位に発生しているかという局所診断を問題としないで,身体の何れかに癌が発生しているか否かを決定しようとする努力であり,その二つは胃癌が発生していないか,発生しているとすればそれが確実に癌であつて,その発生部位は何処であるかと決定し,それと類似の所見を呈する他の疾患と鑑別するのに利用され得る診断法の発見への努力である.
癌の診断に対しては,從来二つの方向に向つて研究の歩が進められている. その一つは癌がどの臟器やどの部位に発生しているかという局所診断を問題としないで,身体の何れかに癌が発生しているか否かを決定しようとする努力であり,その二つは胃癌が発生していないか,発生しているとすればそれが確実に癌であつて,その発生部位は何処であるかと決定し,それと類似の所見を呈する他の疾患と鑑別するのに利用され得る診断法の発見への努力である.
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