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文献詳細

雑誌文献

臨床外科50巻10号

1995年10月発行

特集 多臓器不全—患者管理の実際

多臓器不全患者の呼吸不全対策

著者: 原口義座1

所属機関: 1国立病院東京災害医療センター外科

ページ範囲:P.1273 - P.1278

文献概要

 多臓器不全(MOF)では急性呼吸不全がしばしばみられ,呼吸器はMOFの重要な対象臓器(target organ)である.本稿では,急性呼吸器不全のなかでも特に重要な成人呼吸窮迫症候群(ARDS)を中心に述べた.ARDSの発症には,重度ストレス,エンドトキシン,生体内の好中球,微小血栓などの凝固因子が関与する.アラキドン代謝産物,サイトカイン・メディエーター,oxygen free radicals,NOなどが放出され,肺毛細血管,肺胞上皮の透過性が亢進し肺胞虚脱をきたし,最終的に低酸素血症を呈するものと考えられる.原因病態には,重症感染を合併するものと合併しないものがある.呼吸不全の対策に関しては,呼吸管理の実際を中心に述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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