icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科50巻11号

1995年10月発行

特集 術後1週間の患者管理

Ⅰ.術式別:術後1週間の患者管理 6.大腸・肛門手術

虫垂切除術

著者: 浅原利正1 岡島正純1 八幡浩1 土肥雪彦1

所属機関: 1広島大学医学部第2外科

ページ範囲:P.138 - P.142

文献概要

 虫垂切除術後の合併症としては,術後出血,感染(腹腔内膿瘍,腹壁膿瘍など),イレウス,排尿障害,頭痛などが主なものである.術後出血は術当日,第1病日にみられるため,この間は出血を念頭において管理する.比較的頻度の高い腹腔内膿瘍,腹壁膿瘍は,術後遷延する発熱,CRP陽性,白血球増多などの血液生化学的所見に加え,腹部超音波検査,局所の発赤,腫脹に注意していれば診断は容易である.診断が確定したら早めに開創,ドレナージなどの処置をする.術後の麻痺性イレウスは,輸液など保存的治療にて改善することが多い.排尿障害に対しては術後早期からの離床を心掛ける.腰椎麻酔の結果生じる頭痛に対しては,臥床と輸液療法がよい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら