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文献詳細

雑誌文献

臨床外科50巻11号

1995年10月発行

特集 術後1週間の患者管理

Ⅰ.術式別:術後1週間の患者管理 12.そのほかの手術

脾摘出術

著者: 卜部元道1 溝渕昇1

所属機関: 1順天堂大学医学部第1外科

ページ範囲:P.240 - P.244

文献概要

 脾摘出術の手術侵襲は決して大きくない.しかし,術後出血,拡張した脾静脈の遺残による脾静脈・門脈血栓症,膵尾部の損傷による膵瘻などの手術手技に直接起因する合併症だけでなく,肺合併症,脾摘後敗血症など様々な合併症が起こりうる.脾摘出術の対象疾患には(1)遊走脾の茎捻転,(2)脾破裂(特発性,外傷性),(3)門脈圧亢進症,(4)血液疾患(遺伝性球状赤血球症〈HS〉,自己免疫性溶血性貧血〈AIHA〉,特発性血小板減少性紫斑病〈ITP〉,再生不良性貧血など),(5)腫瘍性疾患(悪性リンパ腫,慢性白血病,転移性腫瘍など),(6)脾動静脈瘤,などがある.対象疾患の病態や脾摘後の血液,免疫学的状態を理解し,合併症の早期発見,治療に努めることが重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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