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文献詳細

雑誌文献

臨床外科50巻12号

1995年11月発行

文献概要

特集 消化器癌手術における皮膚切開と術野展開の工夫

噴門部胃癌手術

著者: 山村義孝1 小寺泰弘1 紀藤毅1

所属機関: 1愛知県がんセンター消化器外科

ページ範囲:P.1423 - P.1427

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 噴門部に限局した早期癌は噴門側胃切除の対象となるが,噴門癌の多くは進行癌であり,胃全摘が適応となる.また,リンパ節転移についての基礎的,臨床的検討から,最近はNo.16リンパ節も郭清の対象となる.食道浸潤が2cm以下の症例には開腹のみでよく,肩甲骨保持牽引鉤の使用と横隔膜縦切開により下部縦隔内リンパ節の郭清も容易である.浸潤が3cm以上の症例には左第7肋間における開胸・開腹が適応となる.患者を右半側臥位にすることで,術中の頻繁な体位変換も可能である.解剖を熟知し,発生学に基づいた層で剥離を行うことは,術野展開のうえでもっとも重要と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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