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文献詳細

雑誌文献

臨床外科50巻12号

1995年11月発行

文献概要

特集 消化器癌手術における皮膚切開と術野展開の工夫

大腸癌手術

著者: 久保隆一1 待寺則和1 藤本喜代成1 家田真太郎1 肥田仁一1 松村衛磨1 本田哲史1 進藤勝久1 安富正幸1

所属機関: 1近畿大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1439 - P.1444

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 大腸癌は,結腸・直腸癌ともに手術療法に適した癌である.他の消化器癌と比較して術後成績は良好である.大腸癌の手術では第3群リンパ節の郭清を伴った腸切除術が中心であり,この手術手技が良好な手術野でできるような皮膚切開が必要である.結腸癌の手術では手術部位に腹腔内の広い範囲が含まれる場合が多く,手術する部位により異なった皮膚切開で術野展開を行い,広い術野での安金で十分な郭清を伴った手術を心掛ける.直腸癌手術では狭い骨盤内での手術操作が十分にでき,下腸間膜動脈の根部の処理が同時にできるような腹部皮膚切開をおく.腹会陰式直腸切断術では会陰操作の際の術野も重要である.体位は砕石位が中心であるが,施行する手術により砕石位のとり方が異なる.後方からのアプローチの手術の体位はjuck-knife positionである.腹腔鏡下腸切除術ではトラカールの挿入部位と切除大腸を取り出すための皮膚切開の部位に工夫が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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