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雑誌目次

雑誌文献

臨床外科50巻2号

1995年02月発行

雑誌目次

特集 消化器癌画像診断のノウ・ハウ

食道癌の画像診断法—EUS,頸部エコー,MRIによる食道癌の術前病期診断

著者: 出江洋介 ,   遠藤光夫 ,   河野辰幸

ページ範囲:P.147 - P.154

 食道癌の正確な術前病期診断は,治療方針決定に重要である.なかでも,リンパ節転移診断は,主病巣の位置にかかわらず,頸部,胸部,腹部いずれの領域へも転移の可能性があることから,3領域すべてにわたる詳細な検索が必要である.また,X線透視,内視鏡,EUS,頸部エコー,腹部エコー,CT,MRIなど,それぞれの検査の特性を把握し,総合的に判断することによって初めて精度の高い術前診断が可能となる.そのうえで,癌の根治性を損なわずに,QOLの面で有利な治療法を選択する.本稿では,EUS,頸部エコー,MRIを中心に診断のポイントを述べた.

胃癌の画像診断法—画像診断からみた胃癌の手術法の選択

著者: 古河洋 ,   平塚正弘 ,   岩永剛 ,   今岡眞義 ,   石川治 ,   甲利幸 ,   佐々木洋 ,   亀山雅男 ,   大東弘明 ,   中森正二 ,   中野博史 ,   安田卓司

ページ範囲:P.157 - P.162

 胃癌の術前画像診断は,従来の「存在」と「部位」診断のみではなく,手術法の選択にも役立つものでなくてはならない.来院時にまず胃透視・胃内視鏡による癌の存在診断を行う.癌であることが明らかになれば詳しい内視鏡(色素法,stepwise biopsyなど),超音波内視鏡検査などを行い,早期胃癌に対する内視鏡切除,開腹縮小切除,十分な郭清を伴う手術,の適応を判定する.進行癌の場合,エコー,CT,MRI,注腸造影を行い,切除の可否,切除・郭清の範囲を決める.特にスキルス胃癌や膵頭部浸潤が疑われる場合は血管造影を行い,浸潤範囲,血管の変異を診断する.このように詳しい検査を行ってもなお不十分なことが多く,縮小手術では念のため胃を切開し近傍のリンパ節を郭清している.

大腸癌の画像診断法—注腸造影法の注意点とMRIによる壁深達度診断を中心に

著者: 渡邊昌彦 ,   寺本龍生 ,   北島政樹 ,   今井裕

ページ範囲:P.163 - P.172

 大腸癌の治療を行ううえで画像診断は不可欠である.まず,注腸造影法か内視鏡で存在診断を行う.注腸造影法によって腸管の全体像,病変の占居部位,壁の変形による深達度の情報が得られる.その際,S状結腸における腸管の重なりに気を配り,半月襞や回盲弁の上の病変を見逃さないよう注意する.超音波内視鏡やMRIは壁深達度診断が可能で,それによって術式の選択が行える.しかし,現在のところ術前にリンパ節転移を正診することは困難である.遠隔転移の有無は,CT,腹部超音波で診断し,可能であれば積極的に切除する.術後の局所再発の有無は,指診に加えCT や MRIの画像上の変化を追っていき,総合的に判断しなければならない.

肝悪性腫瘍の新しい画像診断法—特に三次元立体画像診断法とアンギオヘリカルCTについて

著者: 杉岡篤 ,   片田和廣 ,   竹下元 ,   安野泰史 ,   富田和美 ,   鳥居和之 ,   長谷川潔 ,   安田有祐 ,   木村彰良 ,   小森義之 ,   菅谷宏 ,   蓮見昭武

ページ範囲:P.175 - P.184

 肝臓外科におけるヘリカルCTの有用性を検討し,特にヘリカルCTを応用した新しい画像診断法である三次元画像診断法とアンギオヘリカルCTの有用性について報告した.三次元画像診断法は,複雑な肝脈管系の立体構築の把握と腫瘍の局在診断に有用で,手術シミュレーションにも応用できることから,肝切除の安全性の向上と普及に役立つと考えられた.アンギオヘリカルCTは血管造影下に門脈相および動脈相のヘリカルCTを行う画像診断法で,本法では,12例,33結節の転移性肝癌のうち30結節(90.9%)が検出可能であり,各種画像診断法のうちで最もsensitivityが高かった.5例の肝細胞癌切除例においても小肝内転移巣の描出,結節の質的診断および肉眼形態の判定に有用であった.ヘリカルCTに基づくこれらの新しい画像診断法は,今後,肝臓外科において不可欠なものとなると考えられる.

胆管癌の画像診断法—PTCS,PTCDによる胆管癌の術前胆管浸潤範囲診断

著者: 神谷順一 ,   二村雄次 ,   早川直和 ,   近藤哲 ,   梛野正人 ,   浅野昌彦 ,   山本宏明

ページ範囲:P.187 - P.197

 胆管癌外科治療の原則は,癌の浸潤範囲に応じた切除術式を術前に決定し,その術式を確実に施行することである.肝門部胆管癌症例では,左右肝管合流部より上流あるいは肝内奥深くで肝内区域胆管枝を切断することが必要であるので,肝内区域胆管枝の合流形態を把握することはきわめて重要となる.このような症例では,癌浸潤範囲を肝内区域胆管枝1本1本ごとに診断しなければならず,診断医は肝門部の局所解剖を理解している必要があり,さらに肝内区域胆管枝や亜区域胆管枝の局所解剖の知識も持っていなければならない.したがって,胆管癌を診断していくためには,経皮経肝胆道ドレナージ(PTCD)を安全かつ確実に行い,さらにPTCD瘻孔を拡張し,経皮経肝胆道鏡を施行するテクニックが必要となる.動脈造影像や門脈造影像,腹部超音波像,CT像などを,切除術式を決定する観点から読影していく能力も重要である.

膵癌の画像診断法—小膵癌の術前画像診断と術式選択

著者: 今泉俊秀 ,   羽鳥隆 ,   中迫利明 ,   原田信比古 ,   羽生富士夫 ,   高崎健

ページ範囲:P.199 - P.206

 膵癌の画像診断,術式選択について小膵癌症例を中心に検討した.US,EUSは腫瘤描出能に優れ小膵癌の診断に有用であったが,質的診断に難渋することもあった.CTでは小膵癌診断のためには,incremental dynamic scanなどの造影法の工夫が必要である.ERCPは膵管造影のほかに細胞診,生検などの検査も可能であり,小膵癌の診断に有用かつ不可欠の検査法であったが,血管造影は動脈の微細な変化の読影が容易ではなく,小膵癌の診断には必ずしも有用ではなかった.いずれの検査法も膵嚢胞や膵石にマスクされた小膵癌の診断は困難であり,画像診断におけるピットフォールと考えられた.小膵癌の術式選択においては,小膵癌といえども膵外進展は高度であることを念頭に置き,拡大手術を適応すべきである.膵癌治療成積向上のためには小膵癌症例を診断,治療することが必須であり,粘り強い診断努力が肝要である.

カラーグラフ 内視鏡下外科手術の最前線・2

胸腔鏡下食道亜全摘術

著者: 川原英之 ,   桜井孝志 ,   井上聡 ,   捨田利外茂夫 ,   山田良成

ページ範囲:P.139 - P.144

はじめに
 胸部食道癌の外科治療は,病巣を完全切除しリンパ節郭清を行うことを原則とする.近年,各種診断法の進歩により局所切除や,より侵襲の少ない手術で治癒し得る癌が次第に明らかになりつつあり,根治性と安全性および術後QOLとのバランスを考慮した術式が選択されるようになってきた.胸腔鏡下食道亜全摘術は,胸腔鏡下に縦隔リンパ節を郭清し食道を切除する方法で,一部のリンパ節を除けば従来の開胸術に近いリンパ節郭清が可能である.術後疼痛の軽減や開胸に伴う後遺症削減の面で有利であり,ここではわれわれが行っている方法を述べる.

イラストレイテッドセミナー・11

はじめての胆嚢摘出術 Lesson2

著者: 篠原尚

ページ範囲:P.207 - P.216

 13.胆嚢漿膜の切離:肝より約5mm離れた胆嚢底部の漿膜にメッツェンバウム剪刀で小切開を加える.術者はケリー鉗子と鑷子,前立ちは電気メスと胆嚢鉗子を持ち,術者がケリー鉗子を漿膜下に入れ,助手が電気メスで切っていく.頸部でさきほどのV字切開と連続させる.3ステップくらいで完了するように,1回の操作で進む距離を長くする.後半,前立ちは鑷子でハルトマン嚢を図のように引き下げると,切離線が直線化して術者が鉗子を入れやすくなる.片側の漿膜切離が終わったら,反対側の胆嚢漿膜も同様に切離する.

「胆嚢摘出術」に対するコメント

著者: 武藤輝一

ページ範囲:P.217 - P.218

はじめに
 このシリーズのイラストレイテッドセミナーに対する私のコメントは,これまで篠原 尚氏のご発表のものと著しく異なるところはなかった.しかし,今回の胆嚢摘出術については,皮膚切開に始まり手順など異なるところが多い.私自身の手術順序の移り変わりにも触れながら,紙面の都合もあり相違点のみを中心に申し述べたい.

外科研修医実践講座・20

鼠径ヘルニア手術のコツ

著者: 柵瀨信太郎

ページ範囲:P.219 - P.223

 ヘルニア手術の要点は,①鼠径部の解剖を理解し,要所を確認しながら手術を進める,②ヘルニア門を露出し,これと同一層にある腱膜組織を用いて縫縮する(腹横筋腱膜は横筋筋膜と密着しており,修復にあたっては同一層にあると理解してよい),③縫縮には非吸収性縫合糸を用いる,④縫合部に過度のtensionのかからない修復をする,ことである.以下,還納性鼠径ヘルニア手術のコツを述べる.

メディカル・エッセー 「残りの日々」・2

なんじゃ・もんじゃ

著者: 和田達雄

ページ範囲:P.224 - P.225

 明治神宮外苑の絵画館前庭に「なんじゃ・もんじゃ」の木がある.
 傍らの立て札には,江戸時代の植物学者が愛知県の山中で発見した珍しい木「ヒトツバタゴ」で,もくせい科に属する落葉樹と説明してある.

私の工夫—手術・処置・手順・6

胸部食道癌に対する手術術式—QOLを考慮した右胸腔内高位食道・胃管器械吻合術

著者: 中村譲 ,   糸柳則昭 ,   南寛行

ページ範囲:P.226 - P.226

 胸部食道癌の手術は,3または2領域郭清を伴う食道亜全摘+胃管形成胸骨後再建が標準的である.切除後の予後因子として特に反回神経沿線リンパ節転移の有無は重要で,その徹底郭清が望まれる.しかし,頸胸部の広範な郭清は気管・気管支の血行障害,反回神経損傷による重篤な合併症を招き,著しくQOLを阻害するおそれもある.
 われわれは再建法として右胸腔内高位器械吻合を常用しているが,その有用性と術式について胸骨後再建法と比較して述べる.

病院めぐり

国立大阪病院外科

著者: 高塚雄一

ページ範囲:P.228 - P.228

 国立大阪病院は大阪市の中心部に立地し,すぐ横には難波の宮跡や大阪城があるなど素晴らしい環境に恵まれています.また,その広大な敷地内には病院やパラメディカルの教育施設とともに,臨床研究部や研修センターなどの研究施設も設けられています.ここ数年,当病院も「21世紀の国立病院」に向けての診療科の再編成,オーダリングシステムの導入や予約診療制が進められ,現在の外科病床数は86床(全体:732床)です.また,外科医師数は吉川医長以下8名のスタッフ,レジデント(卒後3年以降:5名),研修医(卒後2年間:3名),研究生(随時:3名)の総勢19名の大所帯です.
 当外科の特徴は,一貫して「悪性腫瘍の外科治療とそのオンコロジー」がメインテーマであり,昨年度の全身麻酔手術件数687例をみても,食道・胃癌(176例),肝胆膵癌(34例),結腸直腸癌(177例),乳癌(167例)とその大部分は悪性腫瘍です.診療に際してのスタンスは,まず全スタッフが各疾患の標準的な知識と手術を習得していることが基本であり,そのうえで各々が専門分野の診療,研究,教育を担当するようにしています.したがって,診療体制も月,水,金曜日はそれぞれの専門外来や検査を担当し,火,木曜日の手術日は全員で手術をこなしています.

国立浜田病院外科

著者: 岩永幸夫

ページ範囲:P.229 - P.229

 当院は明治31年,陸軍浜田連隊の衛戊病院として発足,昭和21年に国立浜田病院となり現在に至っています.浜田市は島根県西部,石見地方の中核都市で,人口約5万人の港町として栄えてきましたが,近年,漁業の衰退,人口の減少など暗い状況のなかにありました.しかし,平成4年に当市と広島をはじめ全国主要都市を直結する浜田高速自動車道が開通,人的・物的交流の道が開かれました.また平成5年には,県立の国際短期大学が開設され,少しずつですが若者が集まるようになりました.さらに,アジアに向けての浜田港の整備や,日本海の美しい海岸を利用した大型リゾート開発も着手され,過疎に歯止めをかけ活性化を図る明るい材料が少しずつ増えてきています.
 そうした浜田市のほぼ中央,浜田川沿いの静かな環境のなかにある当病院は,病床数350床,診療科16科,常勤医師26名,診療圏人口約20万人の地域中核病院として機能しています.浜田市にはほかに総合病院がなく,病床規模に比較して少ない医師数で癌,循環器病の高度医療,救急医療,そして僻地医療などを診療目標として,国立病院,療養所再編問題の真只中,生き残りをかけて日夜,職員一同,奮闘しているところです.

臨床外科トピックス 消化器外科領域におけるサイトカインとその周辺・11

IL-2/LAKによる消化器癌治療の試み

著者: 松本純夫

ページ範囲:P.231 - P.236

はじめに
 リンパ球浸潤の強い固形癌の予後は良好との報告1)は以前からある.そのため,リンパ球は癌細胞に対して何らかの働き,特に抑制作用を発揮している可能性が指摘されてきたが,長い間,リンパ球浸潤の機序は不明であった.インターロイキン-2(IL-2)がin vitroでリンパ球を分裂増殖させることが報告された2)ときから,癌細胞に対する抗腫瘍作用が期待されたことは当然である.
 本稿では,IL-2およびlymphokine-activated killer cells(LAK細胞)についての知見を述べるが,主として臨床応用の面から概説し,ついで筆者が行ってきた胸管リンパ球から誘導したLAKの成績もあわせて述べる.

綜説・今月の臨床

食道癌術前術後補助療法の効果

著者: 磯野可一 ,   坂本昭雄

ページ範囲:P.237 - P.242

Ⅰ.はじめに
 周術期管理の向上により,胸部食道癌の手術成績は著明に改善している.一方,診断法の進歩により早期癌が数多く発見されるようになってきたことや,進行癌における3領域郭清に代表されるごとくリンパ節の拡大郭清などから,予後の改善が認められるようになってきた.しかし,stageⅢ,Ⅳの進行癌がいまだに多くを占めており,その遠隔成績は他の消化器癌と比べると良好とはいえないため,術前術後に様々な補助療法を行わざるをえないのが現状である.
 補助療法としては,放射線療法,化学療法や免疫療法に加えて時に温熱療法が行われており,最近ではサイトカイン療法も試みられるようになってきており,現在では,これらの治療法を術前後に併用した集学的治療が主体となってきている.

座談会 アメリカおよびヨーロッパの現状

内視鏡下外科手術のトレーニング法

著者: ,   ,   ,   山川達郎

ページ範囲:P.245 - P.251

 山川 本日は,米国からMacFadyen教授と私の留学時代からの友人Dr. Shapiro,またヨーロッパからはBuess教授をお招きして,内視鏡下外科手術のトレーニングについてお話を伺いたいと思います.お三方はともに内視鏡下外科手術の権威であり,リーダーであります.MacFadyen教授,Dr. Shapiro, Buess教授,ようこそ日本へお越し下さいました.心から歓迎いたします.また本日はこの座談会にご出席いただき有り難うございます.

臨床報告・1

両側肝円索の1例

著者: 澤田傑 ,   尾関豊 ,   松原長樹 ,   片山元之 ,   杉山彰 ,   遠藤高由

ページ範囲:P.253 - P.256

はじめに
 右肝円索に伴う肝内門脈分岐異常1-4)に左肝円索の残存を認めた両側肝円索の1例を経験した.文献上,ほかに報告例をみないので報告する.

胎児性癌を伴った異時性三重複癌の1切除例

著者: 石倉久嗣 ,   森田純二 ,   吉澤潔 ,   三浦一真 ,   増田栄太郎 ,   高尾貴史

ページ範囲:P.257 - P.260

はじめに
 近年,悪性腫瘍に対する診断技術の向上,高齢化に伴い,原発性重複癌を経験することが多くなっている.しかし,三重複癌症例は比較的稀で,さらに切除例の報告は少ない.今回われわれは,単独発生も稀である胎児性癌の術後経過観察中に,原発性肝癌,腎細胞癌を認めた症例を経験し,すべて外科的に切除し得たので,若干の文献的考察を加え報告する.

上部消化器癌を伴ったKugelberg-Welander病2例の麻酔経験

著者: 清野景好 ,   佐藤光弥 ,   原田正夫 ,   宍戸善郎 ,   鎌田芳則

ページ範囲:P.261 - P.264

はじめに
 Kugelberg-Welander(K-W)病は,spinal muscular atrophy(SMA),typeⅢに属し,近位筋優位の筋萎縮と筋力低下を特徴とする常染色体劣性の遺伝性疾患である1).われわれはK-W病に併存した胃癌および食道癌の2手術例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.

乳腺原発性結節性筋膜炎の1例

著者: 廣瀬正典 ,   土井修 ,   中村清吾 ,   西尾剛毅 ,   植草利公 ,   斎木茂樹

ページ範囲:P.265 - P.268

はじめに
 結節性筋膜炎は,線維芽細胞の反応性限局性良性増殖と考えられている四肢,特に前腕に好発する皮下結節である.稀な疾患ではないが,乳腺に発生することはきわめて稀である.われわれは左乳腺に発生した1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.

膵管胆道合流異常に合併した早期胆嚢癌の1例

著者: 衛藤剛 ,   若杉健三 ,   松坂俊光 ,   久米一弘 ,   藤永裕 ,   臺丸裕

ページ範囲:P.269 - P.272

はじめに
 近年,膵管胆道合流異常と胆嚢癌発生との関連が論じられ,臨床報告例が増えてきたものの,早期胆嚢癌合併の報告例は少ない.今回われわれは,上腹部痛を主訴に来院し,急性膵炎の診断にて経過観察中の患者に対し内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)を施行し,膵管胆道合流異常と胆嚢腫瘍を認め手術を行った早期胆嚢癌の1例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.

基本情報

臨床外科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1278

印刷版ISSN 0386-9857

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