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文献詳細

雑誌文献

臨床外科50巻2号

1995年02月発行

文献概要

特集 消化器癌画像診断のノウ・ハウ

膵癌の画像診断法—小膵癌の術前画像診断と術式選択

著者: 今泉俊秀1 羽鳥隆1 中迫利明1 原田信比古1 羽生富士夫1 高崎健1

所属機関: 1東京女子医科大学附属消化器病センター外科

ページ範囲:P.199 - P.206

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 膵癌の画像診断,術式選択について小膵癌症例を中心に検討した.US,EUSは腫瘤描出能に優れ小膵癌の診断に有用であったが,質的診断に難渋することもあった.CTでは小膵癌診断のためには,incremental dynamic scanなどの造影法の工夫が必要である.ERCPは膵管造影のほかに細胞診,生検などの検査も可能であり,小膵癌の診断に有用かつ不可欠の検査法であったが,血管造影は動脈の微細な変化の読影が容易ではなく,小膵癌の診断には必ずしも有用ではなかった.いずれの検査法も膵嚢胞や膵石にマスクされた小膵癌の診断は困難であり,画像診断におけるピットフォールと考えられた.小膵癌の術式選択においては,小膵癌といえども膵外進展は高度であることを念頭に置き,拡大手術を適応すべきである.膵癌治療成積向上のためには小膵癌症例を診断,治療することが必須であり,粘り強い診断努力が肝要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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