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文献詳細

雑誌文献

臨床外科50巻3号

1995年03月発行

文献概要

特集 Q & A 人工呼吸管理とベンチレータ

呼吸管理と鎮痛・鎮静薬,筋弛緩薬

著者: 武田純三1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部麻酔学教室

ページ範囲:P.313 - P.317

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Q1 人工呼吸管理に使用される薬物にはどんなものがありますか?
 人工呼吸患者は気管内挿管や内視鏡検査,カテーテルやドレーン挿入など痛みを伴う処置を多く受けるほか,気管内チューブに対する刺激,気管内吸引,術後患者での創部痛などがあり,疼痛への対策が必要である,また,呼吸困難感,不安・恐怖,不眠,四肢の抑制,会話ができないことへのいらだち,痛みを伴う処置への嫌悪などの精神的苦痛のほか,幻覚やICU症候群など精神障害を起こす.このような疼痛,不安,不眠,精神的苦痛に対して鎮痛・鎮静薬の投与が必要である.また,中枢抑制により呼吸仕事量の軽減と人工呼吸器との同調をよくし,ファイティングをなくして,人工呼吸を容易にしガス交換機能を改善させるためにも鎮痛・鎮静薬が使用される.
 術創や痛みを伴う処置に対しては鎮痛薬を,不安,不眠,処置への嫌悪や恐怖に対しては鎮静薬を,せん妄や薬物によって生じる薬原性精神症状に対しては向精神薬を主体とする治療など,治療目的により薬効の異なる薬剤を使用するが,これらの併用により効果が増強する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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