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臨床報告・1
MRIが受傷肢温存判定に有効であった重症電撃傷の1治験例
著者: 林達彦1 岡村直孝1 若桑隆二1 広田雅行2 田島健三1 和田寛治1
所属機関: 1長岡赤十字病院外科 2長岡赤十字病院小児外科
ページ範囲:P.403 - P.407
文献購入ページに移動電撃傷は生体に電流が流れることで発生したジュール熱による損傷で,特にミオグロビンなどの組織崩壊物に起因する急性腎不全の合併は致命的で,本邦での救命報告例は少数例のみ1-3)である(表2参照).
われわれは,15万4,000ボルトの電撃を受け,急性腎不全,急性呼吸不全を合併した症例を経験したが,積極的な血液透析を行い,受傷肢の切断を行わずに救命しえた.この受傷肢温存の診断決定にはMRI検査が有効であった.本例に考察を加えて報告する.
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