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文献詳細

雑誌文献

臨床外科50巻4号

1995年04月発行

特集 新しい膵手術のテクニック

十二指腸温存膵頭切除術

著者: 加藤紘之1 本原敏司1 高橋利幸1 奥芝俊一1 道家充1 大久保哲之1 西部俊哉1

所属機関: 1北海道大学医学部第2外科

ページ範囲:P.443 - P.450

文献概要

 十二指腸温存膵頭切除術は主に慢性膵炎に対し行われ,優れた除痛効果を発揮する.本術式の特徴は,Kocher授動術を十分に行って膵臓を栄養する動脈アーケードをすべて確認しつつ操作を進めることにあり,これによって十二指腸および胆道の温存が可能となる.したがって,術後の機能温存が計られ,社会復帰率も高い.一方,低悪性度の膵頭部腫瘍にも本術式の応用が可能であり,機能温存下に目的を達することができる.本術式施行後の合併症として,下部胆道の狭窄が問題となるので,血行保持に注意し不必要な胆道の露出は避けるべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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