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文献詳細

雑誌文献

臨床外科50巻5号

1995年05月発行

特集 画像診断が変わる? MRIの新しい展開

直腸癌の深達度診断—Endorectal coilを用いたMRI

著者: 川本清1 寺本龍生1 渡邊昌彦1 川野幸夫1 西堀英樹1 酒井信行1 藤井俊哉1 山本聖一郎1 千葉洋平1 北島政樹1 今井裕2

所属機関: 1慶應義塾大学医学部外科 2慶應義塾大学医学部放射線科

ページ範囲:P.581 - P.587

文献概要

 直腸内に挿入できるサーフィスコイルを用いたMRI(Endorectal coil MRI)で,直腸癌の術前深達度診断,リンパ節転移の診断を試みた.このMR画像はT2強調画像にて,超音波内視鏡と同様に正常腸管壁の層構造を描出できる.腫瘍の病理組織像がある程度推定可能であり,癌の壁外浸潤にはT1強調画像が,壁内浸潤にはT2強調画像が有用であった.深達度診断の正診率は86%であった.また,傍直腸リンパ節転移の診断では,通常の方法と比較して小さいリンパ節の同定が可能であり,特異性70%,感度78%の成績を得た.直腸内コイルを用いたMRIは,超音波内視鏡,CTの長所を合わせ持つ優れた検査法である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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