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臨床外科交見室
確立されてきた生体部分肝移植術
著者: 新田耕作
所属機関:
ページ範囲:P.791 - P.791
文献購入ページに移動 生体部分肝移植は,ドナーに対する負担が大きいという考えから,欧米では行われていなかったが,1991年に開かれた第5回欧州臓器移植学会で討議された結果,臨床治療として認知され,ヨーロッパ各施設で開始され始めた.本邦においても,当初は技術的な問題や社会的な問題が危惧された治療法であったが,1989年に国内第1例目が島根医大で行われてから5年が経過した現在,高度先進医療として認知され,高い成功率,症例数の増加が示すように,技術的問題はほぼ解決された.
国内における生体部分肝移植症例はすでに210例を越え,新聞などで実施ごとに報道されることもなくなった.現在,定期的に生体部分肝移植を行っているのは,京都大,信州大,名古屋市立大,東京女子医大,東北大の5施設であるが,生体部分肝移植を行った経験をもつ施設はそのほかに5施設ある.
国内における生体部分肝移植症例はすでに210例を越え,新聞などで実施ごとに報道されることもなくなった.現在,定期的に生体部分肝移植を行っているのは,京都大,信州大,名古屋市立大,東京女子医大,東北大の5施設であるが,生体部分肝移植を行った経験をもつ施設はそのほかに5施設ある.
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