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文献詳細

雑誌文献

臨床外科50巻7号

1995年07月発行

文献概要

特集 再発消化管癌を治療する

再発大腸癌の治療(2)—再発大腸癌の治療方針と治療成績

著者: 赤須孝之1 森谷宜皓1 杉原健一1 藤田伸1

所属機関: 1国立がんセンター中央病院外科

ページ範囲:P.889 - P.897

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 大腸癌の主たる再発形式である局所再発,肝転移,肺転移に対しては外科的切除の効果が最も高く,根治的切除が行われた場合には長期生存や治癒の可能性がある.局所再発に対しては腫瘍の広がりに応じて,括約筋温存術,直腸切断術,骨盤内臓全摘術などを行う.肝転移や肺転移に対しては原則として部分切除を行う.現在の手術手技はほぼ限界に達しており,さらに治療成績を上げるためには効果的な補助療法が必要である.外科的切除の適応のない場合には,palliativeな手術,化学療法,放射線治療などを行う.これらは症状の軽減などには一定の効果があり,QOLの改善にある程度役立つものの,延命や治癒に寄与することは少ない,このなかで,肝転移に対する肝動注は比較的効果が高く,延命に役立つことがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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