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文献詳細

雑誌文献

臨床外科50巻8号

1995年08月発行

文献概要

特集 高齢者の外科—キュアとケア

高齢者のリスクアセスメントと術前管理

著者: 磯野可一1 坂本昭雄1

所属機関: 1千葉大学医学部第2外科

ページ範囲:P.983 - P.989

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 平均寿命の伸びとともに,高齢者の手術も数を増している.しかし,高齢であるがために諸臓器機能は低下していることが多い.高齢者の特徴として,蛋白代謝の不活発化,循環器疾患の増加,肺閉塞性疾患の増加および呼吸筋力の低下,肝腎機能の低下があり,また高齢者に特有な器質性脳症候群などの合併症を有する症例も認められ,これらは術後合併症発生の大きなリスクとなる.術前管理としては,適切な栄養管理の下に心機能の評価,肺理学療法を行い,特に脱水に注意して管理すべきである.特に高齢者に対しては,患者と家族の理解と協力を得られるように,パラメディカルとともに十分に意思の疎通をはかることが大切である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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