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文献詳細

雑誌文献

臨床外科50巻8号

1995年08月発行

特集 高齢者の外科—キュアとケア

高齢者下部消化管癌に対する外科治療—高齢者大腸癌に対する手術術式と臨床上の問題点

著者: 貞廣荘太郎1 安田聖栄1 田島知郎1 三富利夫1

所属機関: 1東海大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1001 - P.1005

文献概要

 高齢者の大腸癌は非高齢者に比し結腸癌の割合が高く,多発癌の頻度が高いという特徴があるが,進行度,組織学的分化度には差がなかった.80歳以上の大腸癌患者自験例の94%には,術前何らかのリスクファクターが認められ,49%には術後合併症が発生した.高齢者の直腸癌に対しては,非高齢者に比しハルトマン手術が選択される頻度が高かった.“高齢”は単独ではリスクファクターにはならず,高齢者大腸癌に対する手術術式は,各々の患者の一般状態に応じて選択すべきである.緊急手術を可能な限り回避し,術前状態の把握と全身状態の改善に努めることが治療成績の向上につながる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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