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文献詳細

雑誌文献

臨床外科50巻9号

1995年09月発行

文献概要

特集 出血させない消化器癌手術

出血させない結腸,直腸癌手術(2)

著者: 澤田俊夫1 木村浩1 新木正隆1 洲之内広紀2 渡辺聡明2 武藤徹一郎2

所属機関: 1群馬県立循環器病センター外科 2東京大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1177 - P.1180

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 結腸・直腸癌の手術手技上,出血させないことは的確な剥離層の同定と正確なリンパ節郭清を行う上できわめて重要といえる.過去には手術時間の短縮を目的として多少の出血には目をつぶって郭清を施行した時代もある.しかし小血管に対する電気焼灼あるいは結紮・止血を丁寧に行えば出血することはなく,術野が赤く変色して剥離層や自律神経の同定が難しくなることもない.外科手術手技の基本である結紮・切離を丹念に繰り返すことが出血させない手術手技の基本である.また外科解剖学を熟知して,個々の血管の走行を確認しつつ,不用意な出血を未然に防ぐことも肝要である.ここではS状結腸癌,直腸癌の郭清におけるコツと留意点について解説した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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