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特集 乳房温存療法の適応と実際
文献概要
非侵潤癌(Tis)に対する乳房温存療法の適応について,1)血性乳頭分泌を伴うTis,2)微細石灰化を伴うTisに分けて述べた.Tisはmastectomyによりほぼ100%の生存率が得られるため,乳房内再発の危険がある温存療法には躊躇がある.しかし,Tisは浸潤癌に先行する早期の病変であり,mastectomyがTisに対する治療としてoversurgeryとなっていることは否めない.治療にあたっては患者のQOLを十分に考慮した上で,温存療法の可能性を追求しながら,慎重に対応すべきである.
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