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文献詳細

雑誌文献

臨床外科51巻10号

1996年10月発行

文献概要

特集 胃癌治療のup-to-date—機能温存手術と縮小手術 機能温存手術

胃全摘後貯留能再建手術—二重空腸間置術

著者: 内田雄三1 野口剛1 久保宣博1 平岡善憲1 橋本剛1

所属機関: 1大分医科大学第2外科

ページ範囲:P.1281 - P.1286

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 胃全摘によって失われた機能のうち,手術によって再建できるものは,①食物が十二指腸へ通過するルート,②食物の貯留,撹拌,排出など胃袋としての機能,③食物への逆流防止機構などである.この失われた3つの機能を同時に代償する術式として,教室では二重空腸間置術を施行してきた.適応は長期生存が期待されうる症例で,寝たきりの生活を必要としない症例である.術式の要点は,①食道空腸端側吻合,②十二指腸胃端側吻合(手縫い),③十二指腸寄りに側々吻合,pouch形成(約5〜10cm),④口側のシングル空腸(約20〜30cm),⑤肛門側の空腸約10 cmを犠牲にして帯型の腸間膜茎を形成し,⑥空腸の端々吻合.体型に応じてpouchの長さを加減する.術式と手技の実際を述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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