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文献詳細

雑誌文献

臨床外科51巻10号

1996年10月発行

文献概要

特集 胃癌治療のup-to-date—機能温存手術と縮小手術 縮小手術

縮小手術の適応,方法,成績

著者: 久保田哲朗1 大谷吉秀1 大上正裕1 熊井浩一郎1 北島政樹1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部外科

ページ範囲:P.1287 - P.1290

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 胃癌縮小手術(D1+#7)の適応は,リンパ節転移が少なく,転移が存在しても一次リンパ節にとどまっているm癌に限られる.教室においては1977年以降の縮小手術はD1+#7リンパ節郭清とし,大網・小網はN1リンパ節を含む胃近傍にとどめ網嚢は温存した.1964年から1976年に標準D2手術を施行した早期胃癌173症例の5年生存率は累積86%,相対95%であったが,縮小手術導入後の5年生存率は累積96%,相対100%であり,縮小手術の術後成績は従来のD2郭清と基本的に同一であった.縮小手術は標準手術に比し良好な術後QOLを獲得する可能性がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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