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文献詳細

雑誌文献

臨床外科51巻10号

1996年10月発行

特集 胃癌治療のup-to-date—機能温存手術と縮小手術

縮小手術

早期胃癌症例に対する噴門側切除術

著者: 稲田高男1 尾形佳郎1 奥村拓也1 村野武志1 長谷川誠司1 清水秀昭1

所属機関: 1栃木県立がんセンター外科

ページ範囲:P.1291 - P.1294

文献概要

 胃癌診断技術,特に内視鏡検査の進歩により,胃上部早期癌症例の増加がみられ,噴門側切除の必要性が増した.従来,この術式の最大の欠点は,術後の逆流性食道炎であった.われわれは,早期胃癌症例に噴門側切除,空腸間置を行い,満足すべき成績を得ている.現時点での絶対適応は,術前深達度診断M,分化型腺癌症例としている.
 術式のポイントは,①胃切除範囲は1/2以下とする,②リンパ節郭清範囲はD1〜D1+αとする,③15〜20cmの空腸を食道・残胃間に間置する.④幽門形成術は付加しない.この術式による噴門側切除によって逆流性食道炎は認められず,良好な成績を得ている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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