icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科51巻10号

1996年10月発行

文献概要

特集 胃癌治療のup-to-date—機能温存手術と縮小手術 縮小手術

腹腔鏡下胃局所切除術

著者: 松本純夫1 川邊則彦1 鈴木啓一郎1 梅本俊治1

所属機関: 1藤田保健衛生大学第2教育病院外科

ページ範囲:P.1301 - P.1304

文献購入ページに移動
 早期胃癌でもリンパ節転移のない深達度mの癌は局所切除のよい対象といえる.胃内視鏡による粘膜切除は病巣の大きさが1.0cmを超えると一括切除は難しくなり,分割切除が試みられるが,no touch isolationの原則からみれば一括切除のほうが望ましい.腹腔鏡下の胃局所切除のよい適応は2.0cmまでのリンパ節転移のない症例である.しかし本法はそれ以上の大きさの病変にも対応できるし,壁外アプローチでもあるのでリンパ節のサンプリング郭清も可能である.病巣吊り上げ法での胃局所全層切除は前壁のものは容易に可能であるが,小彎,大彎のものは血管とリンパ節の処理が必要である.後壁のものは大網,小網を開けてから病巣を引き出す工夫が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?