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文献詳細

雑誌文献

臨床外科51巻11号

1996年10月発行

文献概要

特集 術前ワークアップマニュアル—入院から手術当日までの患者管理 Ⅳ.術前一般検査—異常値の読みとその対策

麻酔のための検査

著者: 白土辰子1 内山正教1

所属機関: 1日本大学医学部麻酔科

ページ範囲:P.459 - P.462

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はじめに
 術前の患者の状態を正確に把握することは,麻酔管理上重要な意義をもつ.術前に術者や麻酔科医は,既往歴・現病歴・麻酔歴・家族歴などの聴取に加え,診察による身体所見の把握と術前検査所見の把握とにより,患者の全身状態を評価する.異常所見が認められる場合には,再検査やさらに詳細な検査が行われ,患者の状態を改善するための処置が行われる.異常所見の内容や程度により,麻酔管理方法も必然的に異なってくる.異常の有無にかかわらず,得られた患者の全身状態の情報は,周術期の管理に取り込まれ,手術および麻酔に関連した合併症の発生を防ぐ一助となる.
 ところで異常所見の発見について実をいえば,病歴や身体所見で分からなかった異常が,術前のスクリーニング検査で発見されることは,比較的稀である.つまり,麻酔のためにはスクリーニング検査よりもしっかりとした問診と診察がより重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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