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文献詳細

雑誌文献

臨床外科51巻13号

1996年12月発行

特集 大災害に対する外科医の備え

トリアージの実践

著者: 青野允1

所属機関: 1金沢医科大学麻酔科

ページ範囲:P.1539 - P.1543

文献概要

 災害医療はsearch & rescueに引き続いて行われる3つのTの原則を守ることが重要である.特に最初のTであるトリアージは災害現場での第1回目に続いて最終的治療が終了するまで繰り返し行われるダイナミックプロセスである.
 そのコツは被災者が多ければ多いほど短時間で終了させることにあり,回復の見込みのない被災者を潔く諦め,治療の不必要な軽症患者を除外することにある.その原則は,生命は四肢に優先し,四肢は機能に優先し,機能は美容に優先する.病院におけるトリアージは看護婦,事務員とのチームで行うのが理想的である.治療は行わず,トリアージが済んだらタッグを被災者の右手あるいは右足首に付けて,後方に搬送させる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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