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文献詳細

雑誌文献

臨床外科51巻3号

1996年03月発行

文献概要

特集 肝炎・肝硬変患者の消化器外科手術

胃癌手術

著者: 沢井清司1 高橋俊雄1 谷口弘毅1 大原都桂1 矢田祐一1

所属機関: 1京都府立医科大学第1外科

ページ範囲:P.291 - P.295

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 ①慢性肝炎・肝硬変患者に対して胃癌根治術を行う場合,栄養状態の改善,腹水のコントロールなど,Child Aに近づけてから手術をすべきであり,Child Cから脱却できない例は,胃癌根治手術の適応から除外すべきである.②術前検査としては,肝細胞癌合併の有無,胃癌の正確な病期診断を行うことが重要である.③肝細胞癌を合併しない場合,慢性肝炎患者ではD2郭清可能だが,肝硬変患者はD1郭清を原則とすべきである.④肝細胞癌を合併する場合,慢性肝炎患者では肝癌の1区域切除+胃癌のD2郭清,肝硬変患者では肝癌の亜区域または部分切除+胃癌のD1郭清にて重複癌の同時切除が可能である.⑤手術では,細かい血管やリンパ管を丁寧に結紮することが重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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