文献詳細
臨床報告・1
内胆汁瘻を合併した胆嚢腺扁平上皮癌の2例
著者: 中村順哉1 炭山嘉伸1 武田明芳1 桜井貞夫1 柁原宏久1 碓井貞仁1
所属機関: 1東邦大学医学部外科学第3講座
ページ範囲:P.389 - P.392
文献概要
胆嚢癌は画像診断技術の進歩により術前診断が比較的早期になされるようになってきたが,発見時すでに他臓器浸潤や遠隔転移などで切除不能なことが多く,いまだ予後不良な疾患である.とくに胆嚢の腺扁平上皮癌は診断時すでに進行癌であることが多く,拡大手術を余儀なくされることが多い.当教室における1985年1月から1994年12月までの過去10年間の胆嚢癌手術症例は44例であり,そのうち腺扁平上皮癌は2例,胆嚢癌全体の4.5%であった.今回われわれは内胆汁瘻を合併した胆嚢腺扁平上皮癌を2例経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.
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