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文献詳細

雑誌文献

臨床外科51巻4号

1996年04月発行

カラーグラフ 内視鏡下外科手術の最前線・16

胃・十二指腸

経胃瘻的内視鏡下胃内手術—Buess式直腸鏡を用いた胃内手術

著者: 山下裕一1 前川隆文1 酒井憲見1 白日高歩1

所属機関: 1福岡大学医学部第2外科

ページ範囲:P.405 - P.410

文献概要

はじめに
 胃疾患に対する内視鏡的胃粘膜切除術(EMR)や内視鏡下手術は,従来行われてきた開腹下の外科手術により切除された膨大な数の標本とその予後調査結果に基づき,局所切除が可能と判断された胃粘膜癌や粘膜下腫瘍の一部に施行されている.EMRと内視鏡下胃内手術の比率はEMRのほうが多く,内視鏡下胃内手術はEMRを補うものといえる.しかし,現在頻用されている腹腔鏡誘導下胃部分切除術1,2)やlesion lifting法による腹腔鏡下胃部分切除術3)では,対処できない胃後壁などの病変が存在している.一方,経皮経胃的に腹腔鏡下外科手術器具を胃内に挿入し,病変部粘膜を切除する腹腔鏡下胃内手術が考案され,前述の切除困難な部位・大きさに対処できるようになった4).しかし,この手術法では胃内に常に送気を必要とするため,胃壁の全層切除が困難であるという問題点を有していた.
 この問題を解決する一法としてわれわれは,Buess式の経肛門的直腸内手術スコープセット5)を胃内手術に使用し,良好な成績を得ているので以下に詳述する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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