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特集 肛門疾患診療のポイント—エキスパート17人のノウハウ
麻酔法の選択と工夫
著者: 増田純一1
所属機関: 1杏林大学医学部麻酔科
ページ範囲:P.575 - P.578
文献購入ページに移動 肛門疾患手術の麻酔は,局所浸潤麻酔,脊椎麻酔,硬膜外麻酔,全身麻酔のいずれも選択可能であるが,麻酔の確実性,良好な筋弛緩,迅速な作用発現などの利点から,脊椎麻酔が選択されることが多い.また,術後疼痛対策には,麻薬性鎮痛薬および局所麻酔薬を用いた持続硬膜外ブロックが有用である.そこで,脊椎麻酔および硬膜外ブロックが1つの手技で施行可能な硬脊麻針(combined spinal epidural needle)を用いた麻酔について紹介した.本法により,細い脊椎麻酔針が穿刺可能であり,脊椎麻酔後頭痛の発生頻度も少なくできる.術後疼痛対策としては,硬膜外ブロックのほか,脊椎麻酔下でも局所麻酔を併用する先取り鎮痛(preemptive analgesia)や,患者自身が鎮痛薬を自分自身でコントロールするPCA(patient controlled analgesia)の有用性についても述べた.
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