臨床外科51巻5号

1996年05月発行

特集 肛門疾患診療のポイント—エキスパート17人のノウハウ

痔核結紮切除術の原法を理解する

著者： 川原薫¹ 吉田鉄郎¹

所属機関： ¹吉田病院外科

ページ範囲：P.580 - P.582

文献概要

　結紮切除とは痔核に対する代表的術式であり，その特徴は，肛門の機能を損なうことなく現存する痔核を消失せしめ，かつ将来の再発を予防できることにある．われわれが実際に行っている手術も，Milligan　と　Morganらによって発表された原法が低位結紮であったのを高位結紮としたほかは，とくにその基本手技に変わりはない．本稿では，原法を踏まえつつ結紮切除術の精神を考えてみた．