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文献詳細

雑誌文献

臨床外科51巻6号

1996年06月発行

文献概要

特集 外科医に必要な整形外科の知識 Ⅲ.外来診療のポイント

1.いわゆる五十肩

著者: 内尾祐司1 朱尚孝1 柿丸知之1 鈴木玄一郎1 越智光夫1

所属機関: 1島根医科大学整形外科

ページ範囲:P.741 - P.743

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 いわゆる五十肩とは「中年以降に肩関節周辺組織の退行性変化を基盤として明らかな原因がなく発症し,肩関節の疼痛と運動障害を主徴とする疾患群であり,自然治癒するもの」として捉えられている.その病態は現在,(1)腱炎—肩峰下滑液包炎,(2)上腕二頭筋長頭腱腱鞘炎,(3)癒着性肩関節包炎,であるとされる.五十肩の診断に際しては,その病態の的確な把握と他の有痛性あるいは運動障害をともなった肩関節疾患との鑑別が必要である.そして,五十肩の治療の主眼は疼痛と筋痙縮による運動制限を改善し,関節包や滑膜の癒着,さらに筋萎縮の発生を防止して関節拘縮の改善をはかることにある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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